好き同士だった。ちゃんと告ってはないけど。告られてもないけど。そんな関係だった。と思ってる。
こんなこと書いてると、現在リア充中の中沢こえさんに秒速5センチメートルの主人公並みに「何で好きって言わないんだ女々しい奴」って言われてしまうかもしれないが、過去の話だから。過去の。過去のね。
高校1年の夏の終わり。
その日、僕らは部活後に会う約束をしていた。どちらからともなく、単に会いたくなったって感じで。
部活がハードで中々出掛けられない上、寮生活を送っていたジモティーじゃない僕に合わせて、知っている唯一の場所である寮の近くまで来てくれる。そういう約束だった。
初めてという春から間もない僕にとっては、生活している寮の周辺すらまだ未開の地だったわけだ。
部活が終わり、急いでシャワーを浴び走った。その子のもとへ。
「シャワー浴びた意味あるわけ?」
その子は笑って言った。その顔が見たかったからだよとは、あの日の僕は言える度胸はなかった。ただ、むっちゃ思ってはいた。
だらだらと僕らは歩いた。寮の門限もあるので、無駄にぐるぐると周辺を。
「日が暮れるのが早くなったね」
その言葉を発したその子の表情が見づらくなるほど、空は色を消し始めていた。
ツレがバイトしていた定食屋にその子は居た。偶然立ち寄って、一言二言話した程度。勝手に大盛にしてくれた。きっと気持ちも盛られてたんだと今なら思ってみたり。鼻ほじったり。
照れると鼻をほじるクセが僕にはあるみたいだ(ねーよ
そんな話はどうでも良くて
いつまでもいつまでも、だらだらと僕らは歩いた。
その子は女子高で、そのクラスのエピソードをいくつも教えてくれた。女子高ならではのえげつねー話を。
「今度こっちに行ってみる?」
自転車を押しながら向かう方向を見てその子は言った。横顔が眩しかった。暗いはずなのに。そんな記憶。
その子も寮周辺は知らない場所だった。僕は言われるがままに歩いた。ついて行った。まるで飼い犬のように。ワンダホー(どした?
いつしか住宅街を歩いていた。
「少し休もうよ」
小さな公園の前でその子は徐に僕の腕を掴み言った。言い願った。上目遣いは反則だということをこの時初めて学んだ。
ブランコで無駄に怖い話をした。何故なのかは覚えていない。でも、言いだしたのはその子の方だった。自分で言って自分で怖がるその子を見て、カワイイと思ってしまう自分がいた。だって人間だなも。みつ吉(色々違うな
公園の薄暗い光のせいなのか、夏のせいなのか、その子は輝いて見えた。ワンダホー(それええて
「アレ何~?」
立ちこぎしていたブランコから無邪気に飛び降りたその子は、ドーム型の土管のような遊具のアレに入ろうとした時だった。
ドサッ
「痛っ」
段差につまずいたその子はのび太ばりに見事に転んだ。いや、正確にはダイブした。
笑っている僕の声が聞こえてないのか、聞きたくないのか、その子はうつ伏せに倒れたまま動かなくなった。
ちょっマジかよ・・・
滑り込むようにその子のもとへ。体を揺らすが反応しない。急いで抱き起した。そう何となくこんな感じに。
実際は片膝付いているわけだけどこんな感じ。その子は未だ目を閉じたまま。マジかよ。
軽く揺らしながら「大丈夫?」そう呼びかけた時だった・・・
「エへ・・・イイ感じ、イイ体勢」
思わずニヤケけてしまった。
その子はその子で進展のない関係性に何らかの答えを出そうとしていた。そう、それがその子の作戦だったわけだ。
「お前な・・・」
僕は笑った。その子も笑った。僕らは笑った。笑って・・・そして・・・
夏のせいで、恋のせいで、その作戦は生まれた。生まれたんだ。
夏の終わりに実行された作戦は今となればいい思い出となっている。
ちなみにその子が僕の嫁です。
とは、ならなかった。ぐはっ
作戦には失敗もある。というかそんな作戦すら立ててなかったな。
何してんかな~遠い目
つか、最近ブログのネタ、身を削ってる気がするな・・・
全部夏のせいだな
ですね。
※この記事はゲリラ司令部からの命令により作成されたものです
そう僕は第一期ゲリラブ隊所属さ
えっと・・・・
どうしちゃったんだろうね森淳(もりすなお)さん (id:suna0hi)
これも夏のせいだな
もう秋だけどな
ですね。