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続々・紅葉と言えば

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前回までのあらすじ

後輩の代車マーチで第1いろは坂へ差し掛かったその時。後ろから猛烈にハイビームで煽ってくる車が。

走り屋と思い道を譲るとそれはなんとカローラワゴン。怒りと化したRが猛烈に追尾し煽ったかと思うと、謎の行動をしだした。

目的は何か。聞こえた音は何なのか。

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今回は続きで完結編となる。

 


猛スピードでマーチは下っていく。この時のRは正に神憑っていた。マーチってこんな速かったっけ?そんな思いが自然と浮かぶほど凄かったのを今でも思い出す。


『そろそろだと思うんだけどな』


そんなRの言葉通りだった。忘れもしない右に曲がってからの直線。その先に小さく遠くにカラゴンが見えた。

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出典:第1いろは坂 Googleマップ ストリートビュー

 

そうこの直線のあとのこのカーブにカラゴンはいた。

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出典:第1いろは坂 Googleマップ ストリートビュー

 

画像の石垣に正面からクラッシュした状態で・・・


場所はカーブ ま 30コーナーの位置

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出典:第1いろは坂 Googleマップ ストリートビュー


いろは坂には計48のコーナー(カーブ)がある。上りの第2いろは坂に20カ所。この下りの第1いろは坂には28カ所ある。


この遠し番号がそのまま各コーナーの名前となっている。つまり、ここは第2いろは坂から数えて30個目で、第1いろは坂に入って丁度10個目のコーナーというわけだ。


僕らは曲がってすぐのゼブラゾーンに車を停車した。

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出典:第1いろは坂 Googleマップ ストリートビュー


『ちょっ見て来いよ。・・・あぁS頼むわ』


絶句したまま半気絶の後輩を見て、Rは僕に依頼してきた。すぐさま後続車に気を付けながら、石垣に突っ込んだままのカラゴンに向かう。


「大丈夫っすか?」


そう助手席側から近づいたその時だった。

 

 

ウギョギョギョギョギョ
(え?!)


猛スピードでバックするカラゴン。一瞬だがカラゴンのドライバーのおっさんと目があったが、恐怖全開の表情だったわけで。


そのまま僕達の横を猛スピードで通り過ぎ、下って行ってしまった。

 

な・・・なんなんだよ。


一瞬呆然としたが、マーチに戻るとRは大爆笑していた。

 


『お前にビビったんじゃね?』
(お前のせいだろ‼)


結局この後はカラゴンを追うことなく、下ることになった。


いろは坂を抜けて少し行ったところに、これは記憶なのだがコンビニかパーキングか何か大きな駐車場が左側にあり、そこにカラゴンが駐車していた。


道路側にフロント部分が向けられており、バンパー部分が凹んでいたように見えた。その横でそれを確認するようにカラゴンのドライバーらしきおっさんが、しゃがんでうなだれて居たのが今でも忘れられない。


このことはRは気づいていない。いや、気づいていなくて良かったわけだ。きっと気づいていたら、確実に接近して何かしていたに違いない。それだけが今となっては救いなのだが。


だがだ。一連のRの行動に理解できないことがあるわけだ。結果カラゴンはクラシュしたわけだが、それをまさか予期していた??気持ち悪いのでRに聞いてみた。何だったのかと。全部説明してくれと。


すると、Rは後輩と運転を変わるを条件に、めんだくさそうに全てを語りだした。驚愕の全てを。

 

 

『人ってよ、欲張りだからよ・・・』


そんな言葉から始まったRの言葉に、僕は終始聞き入っていた。何故ならそれを聞いて僕は、益々Rの事を怖いと思ったからだ。


『誰もがそうだと思うけどよ、当然追われると嫌だよな。だから逃げようと、離そうとするわけよ。』


『で、その相手との差が重要になってくるってわけよ。』


会話調で書いていくのがクソめんどくさいという僕の勝手なアレで申し訳ないが、ずばり説明するとこういうことらしい。


車を運転している方であれば少なからず分かって頂けると思うのだが、煽られると当然いい気分ではない。ですよね?


となればアクションを起こす。それは大きく3パターン。戦うか、回避するか、無視するか。恐らくこの3つだ。


カラゴンの選択肢は戦うだった。と言っても降りてケンカするわけではない。それは例外の4択目の話だ。この場合の戦うは煽りに対しての抵抗。つまり、煽られないように、寧ろ煽れないようにするということになるわけだ。


遅いから煽るのが通常だ。だから速く走るで抵抗する。遅くないぞと、煽ってんじゃないよと。こういう単純な思考だ。


はいここまでいいか~?先生どんどん進んでいくぞ~


はいっと。


当然カラゴンはRの追走に対して懸命に抵抗していたわけだ。冗談じゃないと。そんな感じで。そこで突然追うのをやめたわけだが、これには理由があったというわけだ。


少しでも差を付けたいと抵抗していた時、その差ができ始めたらどうするか。これがRの最初の言葉とリンクすることになる。そう、欲ばかりだから・・・という事だ。


差がついたので、人はもっともっとと差をつけようと考える。それこそ見えないくらいにしてやろうと。きっとカラゴンのドライバーもそうだったに違いない。恐らく、より速度を上げていったはずだ。


第1いろは坂は序盤はコーナーまでが短いスパンで発生するが、後半から直線が長く只でさえ速度が出やすい。しかも徐々に道幅も狭くなり、道自体も悪く、ブレーキをかけても跳ねやすい。つまり、止まりづらくなる。なのにカラゴンは速度を上げていたとしたら・・・。


結果は容易に導けるだろうと。こういうことらしい。


まぁ~とは言え結果論だろうと思っていた僕を嘲笑うかのように、Rは補足を続ける。

 

『仮に、あのまま煽ってたらならねーよ』


助手席に座っているRは椅子を全開で倒しながら話し出した。運転する後輩は終始絶句だ。運転席後ろの僕は、横たわるRを見ながら話しに集中していた。


そう、もしあのままRがカラゴンを煽り続けていたら、きっとカラゴンは減速しただろうと言うのだ。


これも、普段運転している方なら理解してもらえるのではないだろうか。執拗に煽られたら逆にわざと遅く走るとかしないだろうか。いくら離そうと抵抗しても無理だった場合、じゃもういいわ的心理にならないだろうか。


はいここ大事だぞ~ついてこれてるか~


先生分からないって言われてもやめないぞ~


はいっと。


つまり、速度を上げるのをやめるため事故るわけはないと言うわけだ。実は最初の選択の3パターンは最終的に回避になる。戦う→無視→回避或いは無視→回避。当然回避を選べばそれで終わりなわけだ。


ちなみに、無視とは煽られようが知らないふりをする行為だ。回避は道を譲るという行動を指す。お分かり頂けるであろうか。


これがRの考えだった。あんな状況で心理戦をしていたということなのだろうか。末恐ろしい。


ということはだ。つまりだ。

 

 

 

わざと事故らせた!?
(ですよね?)


それを問いただした時、Rはいびきをかいて寝ていた。


後輩はそのあと一言も発しなかった。僕もいつの間にか寝てしまった。


Rの狙いはどうだったのか、そんな真実は闇の中となったわけだが・・・。


この時から、Rを敵にしたくないと強く思ったことを今でも覚えている。


今のいろは坂状況は全く分からないが、その昔は、間違っていたら諸先輩方に怒られるかもしれないのだが。


水曜日がグリップ派の日で、週末がドリフトの日だったはずだ。そう行われていたわけだ。ギャラリーも居た。らしい。そう僕達は見れてない。だが、映像でも残っているため、嘘ではないようだ。


マンガの方が話題になっていたが、それより先に既に行われていた。マンガほどの争いではなかったが実在はしていたわけだ。凄い時代もあったわけだ。


そんな時代に比べればカワイイ出来事かもしれないが、僕にとっては色々と衝撃だった思い出だ。


今は・・・エコカーの時代ですかね。


もしも、いろは坂に行かれる方が居られたら、ココでカラゴンがと実感して頂ければなと。

 

何の得もないけどね。


ですね。