ですね。note

思った事を書くノート。そんなブログ。

いや、して欲しい

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つい最近のことだ。


僕は飛行機をよくでもないが利用するって当たり前か。とにかく利用する。当然仕事とプライベート両方だ。


基本荷物は預けない。すぐ降りて行動するためだ。だから席も前方だし、必ず通路側を予約する。ある意味あるあるなわけだ。


いつもそうなのだが・・・

 


またなのか・・・


そう言ってしまうのは、羽田発函館行き。しかも恒例のJAL便。恐らく飛行機の大きさなんだろうな。今思えば、仕方ないことなのだが・・・


いつものように、いつもと似たり寄ったりの席を予約した僕。前回とは比べ物にならないほど、嘘のように搭乗手続きはスムーズに行われ、自分の席へとたどり着いた。


ちなみに前回とはコチラ↓気が向いたらどうぞ
www.desunenote.com

 


とにかく自分の席にたどり着いた。


いつものようにスーツケースを上の棚に入れ、いつものようにイヤフォンをし、さぁ早いとこ仕事を仕上げて少しでも多く寝よう。そう思っていた時だった。

 

「コチラのスーツケースのお客様は?」


客室乗務員ことCAさんの声が聞こえた。


恐らく僕がイヤフォンをしていたため、2、3回は言っていたはずだ。気づいた僕は、小さく手をあげ自分のだとアピールした。

 

「コチラに入らないようなので、違う場所に…あちらに入れてよろしいでしょうか?」

 

はぁ?入らないって何?あちらってなんで遠くに?


僕のスーツケースが規格外とかではない。当然持ち込み可能な大きさに決まっている。確かに棚に入れた時に何か不自然な感覚があったが入らない・・つまり閉まらないなど考えてもいなかったわけだ。


僕は急速にイラついていた。


言い訳だが僕はその時余裕がなかった。どうしても仕上げなければならない仕事をしていたのだ。というか自分で決めたノルマなのだが、機内である程度終わらせて機内で眠る或いは現地でゆっくりする。そんなオアシス的な時間をとる気満々だったわけだ。


それがどうだ。少しでも早くと作業していた僕の指を止めてまで聞いた言葉が何なんだよ。


着陸成功→ベルトランプ消灯→スタンダップでスーツケースをとる→歩いて空港を出る


これが僕のある意味ルーティンなわけだ。


それを想定外に壊されたわけだ。は?何?僕は爆発した。してしまった。

 

「何だよ入んねって…」


思わず口からこぼれ出た。イヤフォンをしていたので、どの程度の音量で飛び出たかは確認できない。だが、その時の僕はしまったと思ったが止めれるほど冷静になれなかった。

 

「どんな設備よ」


抑えきれずこぼれ出た。いや、完全に吐き捨てた。この言葉で我に返った。が、もう時すでに遅しだった。僕のこぼれ出た、吐き捨てられた邪悪な言葉は、漏れ無く全てCAさんに届いていた。


すぐさま、先程のCAさんが来た。

 

「大変申し訳ありませんでした。」


その言葉を筆頭に、あの場所でいいのかなど、所謂お伺いをしてきたわけだ。しかも謝罪しながら。


違う違うんだCAさん。もう僕は過ちに気づいたんだ。ごめんなさい。でも、まだ消火しきれてないんだ。ダメだ!まだ僕に声をかけちゃダメだ!ダメなんだ…

 

 


「大丈夫・・・ですけどね。早く降りることが出きれば・・っすけどね」
(なんでこうなるのっ!)


何嫌味言っちゃってんの?どうすんの?顔見れないよ。可愛い顔が困ってるはずだよ。申し訳なくて何も見れないよ!あーあー!神よ!僕に謝るチャンスを下さい!


きっと、“ヤベー客いるぜアソコ”の情報がCAさん達で共有されたに違いない。もうダメだ。考えれば考えるほど自分に腹が立つ。腹が立つとイライラしちゃう。イライラしちゃうと顔が強張る。そうなると確実に僕は未だ怒っているヤベー客なわけだ。クソ野郎完成なわけだ。

 

終わった。


機内での僕の評判や人間としての評価はクソに悪いと思うぐらい、クソ野郎だろう。もうそれはどうでもいい。いや、どうでもいいわけではないのだが、そう思われても仕方ないことをしたわけだ。当然だ。


だが、今は仕事を終わらせるしかない。イライラしつつも、僕は尋常じゃない指の動きでスマホで仕事を続けた。予定していた以上にこなすことにした。


きっとそうすることで、少しでも許されるのではと考えたのかもしれない。やることをやろう。そう思ったのかもしれない。


CAさんを呼んで謝罪しようとも考えた。だが、名前はもちろん、ちゃんと顔を覚えていない。あの人ですと、限定する自信がなかったわけだ。


基本CAさん達は似たような髪型だ。当然制服だから、着るものも一緒だ。無理だと悟るまで時間はかからなかった。


どれだけスマホとにらめっこしていたのだろう。機内サービスのワゴンが近くまで来ていた。アホみたいに自分のクソ野郎伝説を振りほどくように仕事をしていたのか、時間の経過が分からない。が、喉はかわいたことは分かった。


ちょうど僕の横に来たので、イヤフォンを外し、差し出されたメニューを見た。冷たいお茶を頼んで僕はCAさんの顔を見た。


違う。当たり前だ。失礼な言い方かもしれないが、ベテランと呼べる貫禄のあるCAさんだった。そう言えば、最初のCAさんは若かった気がする。新人までもいかなくても、駆け出しだったかもしれない。


きっと、もうあのCAさんはここを、僕の横の通路を、通ることはないだろう。あんなヒドイ言い方をしたわけだ。しかも、内容は違うにしろ、常にイライラしてたわけだ。触らぬ神に祟りなし。そう思って当然なのだ。


お茶を飲んでもう一仕事やろう。そんなクソ野郎の小さい抵抗のような、前向きな目標を立てた時だった。


お茶を渡しながら、そのベテランCAさんが声をかけてきた。

 

 

 

「先程はお荷物の移動にご協力して頂いたようで、誠にありがとうございました。」

 

 

凄いなCAって。


部下と思われるCAさんに相談されたのかもしない。されたとしても流石だと思う。日本人特有の気遣いだろう。客という位置の僕をたてたわけだ。コンビニのトイレの貼り紙と同じだ。いつもきれいにご利用ありがとうございます心理なわけだ。


「いえ、こちらこそすみませんでした。何か…その…余裕なくて。謝っといて下さい。」


自然と言葉が出た。正直言えば、直接謝罪したいがコチラの意思を伝えれただけで良しとしなければ。険しい顔してても怒ってないよと。いや、怒ってるけど違うことにだよと。


少し、ほんの少しだが気持ちが楽になった。あのベテランCAさんのおかげだ。同時に改めて何てアホなことをしたのかと反省しかなかった。


とはいえ反省ばかりしてられない。勝手な言い分だが、起きてしまったことは元に戻せない。悪いと思うからこそ仕事をこなさなければ。少しでも無意味にしないためにも。

 

『まもなく着陸体制に入ります』


機内アナウンスが響いた。僕はそれと同時くらいに予定以上の仕事を終えた。やりきった感が半端なかった。

 

 

グッグッ・・・ボゥーーーーー


無事着陸。


『只今、函館空港に到着致しました……これより全ての電子機器がご利用になれます……』


ざわつく機内。スマホの機内モードを解除しシートベルト着用ランプが消えるのを待っていた。いつものように。

 

ポーーン


ベルトサインのランプが消える。一斉に立ちあがり荷物を。僕のはなかったんだっけ。そのまま列に並ぶ。


ザワザワと機内を人々が歩き、機外を目指す。ほどよく歩いた場所の上の棚に僕のスーツケースがあった。流れにのりつつ、棚からスーツケースを下ろし、またザワザワと列に戻る。


何の事はない。寧ろスムーズかもしれない。そう思えば思うほど、自分の行いがクソ野郎だということに気づく。もし、僕が同じような人を見かけたら、何が不満なんだクソ野郎!と間違いなく思うと思う。


機内最後の場所に、先程のベテランのCAさんが居た。

 

「本当にご協力ありがとうございました」


僕を見るなりそう声をかけてくれた。僕もすぐ


「すみませんでした。」


清々しく言えた。何故か言えた。


挨拶して、機外へ。するとそこに見覚えのあるCAさんが居た。そうあの邪悪な言葉を浴びせてしまったCAさんだ。


はっとお互いに認識したという顔になった。


「この度はご協力ありがとうございました。」


「いえ、すみませんでした。すみませんでした」


「いや、こちらこそ申し訳ございませんでした」


謝罪合戦になった。でも勝手に言葉がでた。心から言えた。何とか最後の最後に直接言えた。


まさかの神頼みが結果叶ったこととなった。謝るチャンスをもらえたわけだ。


どんな状況であろうが、あんな暴言は失態だ。何故そんなにキレたのか今では分からない。


分からないがもうこんな思いはしたくない。嫌なことをされるより、してしまった時の後悔の方が恐ろしく嫌だ。


頭で分かっていても・・・なのかもしれないが、心がけているかいないかでも、違ってくると思う。


本当に申し訳ないことをしたと反省している。今さらなのだが。


ただ、本当にCAさんは凄いと思った出来事でもあった。


僕もCAさんのように、人として成長しなければいけないと。


そう思った出来事でした。


羽田函館間。そしてJAL便。どうも僕はこの2つとの相性に何か問題があるようだ。


逆にここまでくると、羽田函館間を、それこそJAL便を、僕は好きになってるのかもしれない。


それ以上に、羽田函館間に、そしてJAL便に、僕は好かれているのかもしれない。

 

 


てことにしたい。


ですね。