「嫌なことあった時とかいいぞ」
まだまだペーペーな時、一緒に出張に行った先輩から聞かされていた。男はその日を振り返るらしい。良かったこと、悪かったこと、どうすれば良かったのか、あの意味はなんだったのか。だからその時間１人で考えたくなるというか、黙って居たいって思うらしい(先輩談)
「嫁心配すっけど、黙って居るよりいいかと思ってさ」
奥さんに話を聞いてないと怒られるらしい。だから何かと理由をつけて真夜中のドライブをするらしい。後々ちゃんと説明したそうだけど、奥さんも大変だなとか思った記憶がある。自分もそうなるのかなとか要らない心配をしたりして。
先輩は大の長渕ファンで、ドライブの時は必ずかけるのが『昭和』という曲だったらしい。一度、プライベートで車に乗せてもらった時に聞かせてくれたことがあった。しっとりした曲だった。時代を感じる歌詞でもあった。今この令和に聞けば尚更だと思う。その時の普通が今は違うのだから。
そんなことを思い出して、真夜中に車に乗っている。嫌なことと言えば嫌なことではあるけど、その原因は自分なわけで。どうすることもできないって言い切れなかったりすることで。どうするかをしない自分が、しなかった自分が悪いわけで。要するに人を傷つけてしまった。心を。深く。深く。
分かっていた。いや分かってないから弱さがでた。とかもっともらしいことを言ったとしても何にも変わらない。単に悪いのは自分。それだけなんだから。自分が許せないとか、嘘っぽくて強く思えない。全て知っていたんだから。何がどうで、どうなるか。どうすべきか。それができなかった。しようとしたのかも怪しい。結局クソなんだよ。それに尽きる。
人を傷つける。今までどれだけしてきたんだろうな。とか。考えたところでなんだろうけど、考えるべきなのかなとか。自分を責めたいだけなのかな。そうすれば許されるとでも？それは虫が良過ぎないか？とか。
自虐を楽しんでるのか。反省している風なのか。起きたことはもう消えない。いや、それ言ったら開き直りかよってならない？とか。上手くいかなかったとかでもなく、下手こいたとかでもない。そんな次元じゃない。ただ単に人を苦しめた。そういう事実。そういう結果なんだよ。
人を傷つける。なんだそりゃ。小田急線の犯人と変わらないじゃねーか。心に重傷を負わせたんだから。いや、心だけじゃないのか。無差別ではないだけマシか？どっちがどうとか比較することじゃないからそんなもん。
どうしたら許されるのか何て考えようとすることが罪なんだよ。とにかく弱いんだな。最弱だ。最弱なんだよ僕は。何もかも人を犠牲にして成り立ってんだよ。何様だよ。何様なんだよ。慕われてるだ？何を誰にだ。こんなクソを。
何か方法がなかったのか。そりゃあるさ。あったよ。いくらでも。もう遅いけど。少しは何かに…いや、そういうの要らねーから。
僕はいつになったら学べるんかね。人を傷つけない
あるんですかね。あるんだろうね。
ただ僕が知らないだけなんだろうね。
ですね。
※大丈夫だから記事に…ですね。
