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時空を越えて

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『嘘だろ!?』


そう心で叫んだあの日を僕は思い出していた。


皆さんはタイムリープという言葉をご存じだろうか。


日本だけといって良いほどのこの言葉。時間(time)と leap(跳躍)との造語らしく、あの有名な『時をかける少女』(著:筒井康隆 角川文庫刊)の中で登場したと言われるこの言葉。アニメ化された影響でさらにこの言葉が広まったのではという説もあるそうなのだが。


聞きなれない方は恐らく、タイムスリップなどの表現の方が親しみがあるのかもしれない。


僕の話をする前に少し整理する必要があるだろう。


僕の認識の範囲の話だが・・・


タイムスリップとは、過去未来と肉体と共に移動すること。それに対し、タイムリープとは肉体を置いて精神だけが自分の存在している範囲の過去未来を移動することである。


つまり、タイムスリップは今現在の自分が過去未来と時空を移動する。となれば、過去未来共にその時代の自分に出会う恐れもあると。


しかし、タイムリープは精神だけの為、その時代の肉体に宿るというか肉体に入るというか。つまり、今現在の知識を持ったまま小学生にもなれるという感じなわけだ。


これで少しは違いを理解して頂けたのではないかと。ここを理解して頂いた上で僕の話を聞いて欲しいんだ。


僕は見たんだ・・・。


タイムリーパー(タイムリープした人)を。

 

 

それはとある駅のトイレだった。


やはり駅というトラベルを連想させる場所で、時間旅行ことタイムトラベルを連想させる場所で、それは、タイムリープは起きたんだ。


駅のトイレ。僕の行くタイミングが悪いのか大概は混んでいるのだが、何故かその日は“まばら“だった。


トイレに行くということは目的は用を足すこと。実際は足すというより、体から引くという感じだろうが、それこそ漢字がそうなのだから仕方がない。


とにかく、スタンディングポーズで用を足していた。その時だった。


「あぁああ~」


吐き捨てるようなため息と共に、日本のサラリーマンの象徴であるスーツに眼鏡のどこにでも居そうなサラリーマン推定年齢53歳がトイレに入ってきた。


僕の2つ右隣にスタンディング。


メタボリックをねじ込んだスーツのズボンのファスナーを心なしか優雅に開けた53歳リーマン通称ゴミ―マン。


当然のように用を足し始めた。その時だった。

 


「あ~・・・」

 

 

 

 

「おしっこしたいおしっこ」
(しとるがな!!)


まさかのエセ関西弁が飛び出るほどの衝撃。精神だけ過去に置き去り。いや、違う。過去の精神が我慢の限界にきて未来に来てしまったわけだ。正にタイムリープ!!時をかけるゴミ―マン!!


本当だったとは・・・。


僕は自分の用が済んでることなど忘れて見入っていた。スタンディングのまま。しかも手放し。子供が調子に乗って自転車に乗りながらする危険な行為さながらに手放し。良い子は絶対マネしないで頂きたい。


『嘘だろ!?』


僕は心の中で叫んでいた。


実はこれだけではないのだ。


もう1つ、とてつもないタイムリーパーに遭遇したんだ。

 

それは、とある空港のトイレ。


やはり空港というトラベルを連想させる場所で、時間旅行ことタイムトラベルを連想させる場所で、それは、タイムリープは起きたんだ。


空港のトイレ。僕の行くタイミングが悪いのか大概は混んでいる。その日も特に個室は満員状態だった。


「はぁ~・・・」


トイレに入るなり。小さくその場で足踏みしながら確実に限界に近い状態で個室の空きを待っている眼鏡にスーツのサラリーマン推定年齢53歳。


その推定年齢53歳リーマン通称ゴミーの横を通り、一番奥にスタンディングした僕。


トイレに来たということは目的は用を足すこと。実際足されたら、容量オーバーじゃないかと無駄に危機感がつのるのだが、そんなこと考えていたらそれこそ時間オーバーになって本当の危機に直面してしまうので気にしない。


とにかく、スタンディングポーズで用を足していた。その時だった。


ザァーー。ガチャ。


丁度僕の後ろの個室から用を終えた人が出てきた。


すぐさま、先程から何度も限界ですアピールかのようにはぁはぁため息というよりも、怒りのプレッシャーを与え続けていたゴミーは個室入った。


バタン。ガチャ。ザザザ・・・。


「あぁ・・・はぁ・・・うぅ・・・」


個室に入るなり、うめき声に近いゴミーの心の叫びが解き放たれていた。その時だった。

 

「はぁ・・・」

 

 

 

 

「もう無理・・・」
(しとるがな!!)
※推測

 

まさかのエセ関西弁が飛び出るほどの衝撃。精神だけ過去に垂れ流し。いや、違う。過去の精神が限界のバリアを打ち破り未来に来てしまったわけだ。正にタイムリープ!!時をかけるゴミ―!!


本当だったとは・・・。


僕は自分の用が済んでることなど忘れて見入っていた。スタンディングのまま。しかも軽くイナバウアー。某雑技団なんかもお得意にやっちゃう体の柔らかさをこれでもかと見せつけるさながらにイナバウアー。実際はそこまでイナバウってないのだろうけど、良い子は絶対マネしないで頂きたい。


僕は2回も遭遇したんです。タイムリーパーに。凄くないですか?


ひょっとしたら、女子トイレも可能性があるかもしれませんね。


あなたの周りにも居るかもしれませんタイムリーパー。


会えるかもしれませんよタイムリーパー。


もしかしたら、あなたかもしれませんね。

 

とか記事にして『嘘だろ?』


でもこんな時だから


ですね。