「そう言えばカンボジア行った事ありましたよね?」
まあまあの話の一時停止違反で横から飛び出して来たクソ野郎のようにぶっこんで来た後輩からの問いに、いつになく険しく額にしわを寄せて目を閉じ今にも青島!と叫びそうなほど柳葉敏郎に寄せに寄せて焦らしていたわけだが。
本当に怒っている人と思われたようで、若干どころかクソやべーくらい引くに引かれたらしく、険しさの合間に目を開けてみたら、そこにもう後輩の姿はないという始末。
数秒とはいえ、険しい人のオブジェとなっていましたどうも僕です。いやまさかのここでの自己紹介ってかもう事故照会だな。いやなんだかもう自我崩壊。ヨロシクオネガイシムァスゥ!(は?
そんな話はどうでもよくて
後輩曰く、周りから『今のうち海外行った方が良いよと』言われるらしい。この場合の海外に行くとは、海外赴任ではなく、主に旅行でってヤツ。出張でもありだけど基本旅行でってヤツ。なわけです。
まあまあ海外旅行や海外出張している僕に何が良いのかを聞きに来たというわけで。そしたら突然の室井さんモードになるんで危機に来たみたいになっちゃったと。アリガトゴザイムァスゥ!
えっと、気にしないで頂きたいんですけどと。
僕もそうでしたけど、今のうちにとか、それこそ若いうちにどやさどやさとか言われたわけです。どやさはアレですけども。今ですら年配の方々に言われるわけですが。
若いうちに海外に行くことがどれだけだってんだこのすっとこどっこいと。こういう思いを後輩が持っているわけです。そこで聞いてきたと。
しかも、後輩は「海外なんて別に若いうちじゃなくても良いと思うし、ある程度の年齢で行った方が考えれるし良いと思う」まで言い切っているわけです。つかある程度の年齢って何歳なんだよって話ですけどね。
確かに、ある程度の年齢というより、年齢問わず知識というか、情報があった方が、知っていた方が考えれるというのは同感なわけです。
例えば、これは実際の話なんですけど。高校の修学旅行で中国に行ったという方と以前話をしたことがあるんですが。その方はそれ以来中国には行っていないという方なんですけど。
中国のイメージは車が多いとか、叫んでいた人が居たとか、日本で食べる中華の方が好きとか、並ばないで横入りする人が居るとか。10代だったその方はいいイメージは持てなかったようで、漠然とそんなことを話してくれたわけです。あっファミマは中国で全家族て名前だったとかね。
これに関してはその通りではあるんですけど、何故そうなのかを考えるというか知っているとまた違う見方ができるわけです。できたわけです。よね?
車が多いは当然それだけ人口が多いわけで、叫んでいた人というのはたまたまでしょうけども、感情を凄く表現する国民性なわけで。中華に関しては当然日本人に合うように日本では調整というかしているわけで。並べないというのは、貧しさというものが根底にあるわけです。我先にというアレです。はい。
当たり前の想像つくことしか書いてませんが、そういうことですよね?総じて国民性がとか言えちゃうんですけどね。当然違う国なわけですから、日本とは違うわけですよ。
ただ、並べないというのは確かに国民性なんですけど、日本でもありうるんですよね。確か、数年前に、古くても10年以内の話ですけどね。ある実験があったんですよね。日本でね。
幼稚園の園児達におやつですよ~ってお菓子を配ろうとするわけです。すると、何も言わなくてもちゃんと園児達は並んでお菓子を待つわけです。そこで、意地悪いですが人数分無い状況を作るわけです。つまり貰えない園児が数人存在するわけです。ごめんね~って足りなかった~ってやるわけです。
で、次の日です。同じようにおやつですよ~って呼ぶと、必死こいて園児達は走ってくるわけです。並びません。我先になんです。そうなんですよ《貰えないことがある》を学習したわけです。だから、貰えないを防ぐため並んだりしないわけです。この繰り返しが、この状況が常にある状態が、中国という国民性を生んだのかもしれないわけです。よね?はい。
まっ余談でしたけども。
こういった考えは、年齢でどうのは言えないですけど、年齢が上の方が考えれると思うというのは分からんではないことですよね。言い切れないけども、統計的にそうかもねみたいな。そんな感じ。と思います。
ですが、なんですが、それでも、僕は、いや、僕も、若いうちにというのは賛成なんです。
それは圧倒的にえげつねーほどに感動が違うからです。何らかの体験から感じる強さが、感じれる強さがクソやべーほど違うからです。いやマジで。
何歳でも感受性豊かな方は居ます。居るに決まってます。でも、そういう方々だって若いという時の方が断然俄然超絶感動する強さは大きいはずです。知識だろうが、情報だろうが、同じように知っていようが感じ方には大きな差があるんですよ。これはすこぶるデカいです。重要です。そう思います。
より若い時の方が感動というスパイスは効くんですよ。しみるぅ~んですよ。敏感なんですよ。
より新鮮な食材にこそ、スパイスは有効に機能し、その素材の味を引き立てるわけです。だからその感動を味わって欲しいというのが、本音なんです。
ドォウディスクワァ!
(どしたんだオイ?)
とは言え、十人十色です。必ずしも同じスパイスが効くとは限らないわけです。それぞれに合ったスパイスというものがあるのも確かなんです。そりゃそうですよね。
ただ、その選択肢を広げる意味でも海外というのは様々なスパイスがあるわけです。国で、場所で、人で。
正直、海外に行ってみた方がいいよというのは、年齢関係なく思います。知らない世界に触れるというのは凄く色んな意味で刺激を受けることだと思います。
ある人は、自分の悩みがどんだけちっぽけなことかと感じたとか。
ある人は、自分の知っている世界が全てではないことを知らされたとか。
ある人は、明日からのエネルギーをチャージできたとか。
その思いは、実際に行って感じた人しか分かりません。行ったとして、同じ思いになるとも限りません。
でも、必ず何らかの刺激を得ると思います。そして、その刺激に対しての反応は、言い方が悪いですが無知というか、よりピュアな方がというか、所謂若い方が大きく響くと。僕はそう信じています。
て、ことを後輩に言ってみたのですが、イマイチ響かず。なるほど、スパイス間違えたなと。
ってわけで、違うスパイスで後輩に言ってみたわけです。何故若い方が良いのかということを。
「体力ねーと長時間の飛行機地獄だぞ」
(海外の魅力要素ゼロ‼)
正直、海外に限っての話ではない内容なんですけどね、後輩は妙にハマったらしく、なるほどを連発しながら歩いて行ったわけです。
一体後輩は何を目的に海外を目指すのか僕には分からない。何なら、行かないのではないかとも思う。ま~知った事ではないのだけども。
何のスパイスが合うのか、好むのか。情報が溢れている今、そのスパイスの種類は膨大な数となるだろう。その中から、何を選ぶかは、何と巡り合うのかは、あなたの中の経験というシェフ次第なのかもしれない。
えっと
ただ、スパイスを効かせ過ぎると、酸味が強くなるので注意が必要ですけどね。
酸っぱいす・・・
僕のシェフは今日付けで解雇になりました。
ですね。