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引き分け

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電車から降りる。ホームを歩きエスカレーター或いは階段へ。よくある風景。


関西は右だけど、関東は左に寄せて立つのがエスカレーターの暗黙の乗り方。何ならマナーみたいな強い縛りのようなものでもある。何故か。


少し前にTVのニュースで2列で乗れば確実に混雑解消になると言っていたが、そりゃそうだろなとしか感じなかった。


何かのイベントなどの所謂催しモノなどの際に、イベントのスタッフさんなどが「2列で」と注意喚起しない限り、まず片側に寄るのが通常だ。そして、その空いた反対側のスペースを急ぐ人達が駆け抜けて行くのも良くある風景となるわけだ。


これまたTVのニュースで走るのは危険だと、エスカレーターを走るのは危険だと、走る本人もそうだが、設備自体に対しても危険な行為だと、こう言っていたがこれまたそりゃそうだろなとしか感じなかった。


それこそ同じように「走らないで下さい」と言われない限り、まず最低でも早歩きで抜けていくのが通常だからだ。


そんなエスカレーター事情は、今では海外からの旅行者ですら知っているようで、暗黙の了解で守っているメジャーなものと言えるわけだ。言えちゃうわけだ。


でも、そうじゃない人もいるわけだ。当たり前だが居ちゃうわけだ。


いや、言っていることは分かる。間違ってはいない。どちらが悪いかと言えばおっしゃる通り、となるだろう。だろうけども。みたいな話。ハックション(何?

 

 


その日は出張だった。なんやかんやで予定より遅れてしまい、まんまと帰宅ラッシュに巻き込まれてしまった。乗り換えを急ぐ僕は必然的に走り出していた。


「ちょっ、もういいや」


エスカレーターを走れば、倍とは言えないが確実に単に走るより速い。速いがラッシュ時ともなればそのエスカレーターに乗るのにも時間がかかってしまう。


いくら片側が空いてるとはいえ、そこに並ぶ列はえげつねぇー混雑であり近寄るのにも大変という思いが本能的に感じてしまうくらいヤバイわけだ。


そうなるともう階段でいいやと思うわけだ。僕という人間の遺伝子レベルで『階段ベスト』と『階段ファースト』と判断してしまうわけだ。


まぁ大袈裟にアレしたけども、そのくらい瞬時に判断したということなんです。


ただ、この僕の行動はこれから説明する話の内容にあまり関係しない。なら、言うんじゃなねーよとそう思うかもしれない。しれないけども、逆にどんだけ漏れそうなんだお前?とトイレに行きたがり並みに余裕ねー奴だなと全世界のマダムマダーム達に思われていること間違いないので穏やかになった方がいいよと優しい僕はアドバイスしておく。っていう話。

 

ハックション!!


いや、気にしないで大丈夫だ。


とにかく、僕は先を急ぐため階段という坂道を駆け下りていた。そんな時だった。

 

『何だよこの野郎!!』


下手くそな猪木なのかたけしなのかのモノマネみたいな叫び声が響いた。猪木であれば『バカヤロー‼』だし、たけしであれば『ダンカンバカ野郎‼』となるわけだ。というか、どちらもバカ野郎なのかと発見した気分だが、これはあくまでも僕の記憶の中での話なので違うかもしれない。しれないがどうでもいいことだ。大丈夫なのかな僕は。

 

元気ですかー‼

 

とにかく


瞬時に声の方を向くと、チョイ悪どころかガチ悪みたいなガタイのいいおっちゃんがブツブツと怒鳴っていた。たぶん違うけどアロハシャツを着ているイメージだ。ロン毛気味の清原似のイカツイ風貌だ。


その声を背中に日本人の典型的サラリーマンの象徴とも呼べる七三眼鏡のちょいハゲ散らかしなこれまたおっちゃんが駆け下りていた。


ひょろっとしたその散らかしおっちゃんことパゲ(命名)が軽快にリズミカルにエスカレーターを下りて行く姿に見とれることを許さないと言わんばかりに、何度も何度も、アロハおっちゃんことキヨ(命名)は「走るなら階段行けよ!」「最初から階段を走れ!」と叫び散らかしていた。


いや、ごもっとも。おっしゃる通り。なわけだ。言っていることは間違っていない。よね?


ただ、そこまで怒鳴り散らかさなくてもいいのではないかと。恐らく周りに同意を求めたかったわけだろうが、にしてもなわけだ。というか何故そこまでも同意が必要なのかと言えば、自分でもちょっとおかしいのかなの感情があったはずだ。


自分以外乗っていないエスカレーターの位置を。歩かず立ち止まっている自分を。清原顔なのにロン毛気味なことを。


しかし、言うても言っていることは間違いじゃない。エスカレーターは走るものではない。よね?


正論なわけだけども、正論だからこその反感を持たれるというケースとは違い、そこまで怒鳴るなよキヨ!的思いの一体感なわけだ。と思うのだが。


最後までキヨはブツブツ言っていたわけだが、パゲはさっさと逃げ切り人混みに消えて行った。


僕もいつまでも見とれていたわけではなく、階段を逃走中のハンターのように手を大きく振り、モモを上げ駆け下りそして駆け上がり乗り換えを完了した。


結局何が言いたいのか。お前のエピソードは分かったけども何なんだと。こうここまでちゃんと読んで下さった人達は思うだろう。だろうから念を押すために伝えなければならないわけだが。


アロハシャツを着てるイメージのロン毛気味の清原似ことキヨが、七三眼鏡のちょいハゲ散らかしのパゲに対して発した言葉は間違ってないけども、おっしゃる通りだけも、怒鳴り散らかすのはどうなんだろうという話。


というわけではなく。


キヨとかパゲとか・・・

 

おあいこね


ですね。

単にタイトルがっていう

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